沢から安達太良山へ 石莚川沢登り

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投稿者
るんちゃん(おとな女子登山部)
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日程
2022年08月23日 (火)~2022年08月24日 (水)
メンバー
山仲間1名
天候
1日目/晴→雨 2日目/曇
コースタイム
【1日目】銚子ヶ滝駐車場(15分)銚子ヶ滝入口(30分)入渓点(120分)2段10m滝(90分)ビバーク地
【2日目】ビバーク地(30分)三角滝(200分)稜線(15分)安達太良山(80分)和尚山(100分)入渓点(30分)駐車場
コース状況
・銚子ヶ滝駐車場は10台ほど。トイレなし。そこから舗装道路を15分ほど歩くと東屋のある登山口が出てきます。銚子ヶ滝分岐を左に下った先が入渓地点です。左岸には和尚山への登山道が延びています。
・2段10m滝が最初で最後の核心。左岸階段状を詰めL字の壁を登ります。ハーケン2ヶ所、ハング気味ですがその上はガバなので難しくないです。幕営装備だときついと聞いていたので空身で登り、ザックは荷揚げしました。2段目は歩きで行けます。
・ビバークは1210m地点、2段滝から約1.5時間ほどの右岸の平らな場所です。焚き火痕あり。周りにグレーの塩ビ管が散乱してました。さらに上部、翌日1時間ほど登った場所にも適地を2ヶ所ほど確認しました。
・ツメは笹、ダケカンバ、ハイマツの藪漕ぎがあります。首や手元はしっかりガードしないと突き刺さって危ないです。
・和尚山コースはあまり歩かれておらず整備されていません。藪や泥濘、アップダウンが激しいです。下りの体力もしっかり残しておかないとしんどいです。
難易度
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感想コメント

 沢の先輩のおすすめ、福島の石莚(いしむしろ)川を登ってきました。1級程度の、泊まれて素敵なツメにも出迎えてくれる沢はないか尋ねた所、教えてもらったのがこの石莚川。馴染み深い安達太良山に登れることが決め手となり、久々に福島へ向かいました。

 入渓直後は日差しが差し込み、柔らかく輝く広葉樹が流れに映し出され、美しい渓相が続いていました。そんな中をしばらく進むと、これまでにない大きな滝。この日の核心、2段10mの滝です。今回は空身で登りザックは上からレイジング作戦。先行パーティが登攀に苦戦しており、怖じ気付いてしまったのでフォローに回りました。リード、ザック、フォローの順番でしたが、ザックがないといとも簡単に登れました。やはり軽量化は大事です。
 無事登り終えて岩角でボロボロになったザックを背負うと、2段目の先には見事なナメ。規模は小さいですが、核心を終えたご褒美に綺麗なナメ歩きを楽しみました。

 その後は小さな滝を越えながら寝床探し。目をつけていた場所には明らかな焚き火痕。頃合いも良かったので迷わず今晩の宿に決定しました。
 火の番を任されましたが、情けないことに火吹き棒から思い切り煙を吸い込んでしまい、気持ち悪くなってダウン。交代して水汲み浄水に徹しながら、焚き火マスターになることを誓いました。
 沢ではなるべく旬のものを食べたい!ということで今夜のメインデッシュはフレッシュなとうもろこしを使った炊き込みご飯。大葉のチーズ春巻きや生ハムユッケ、焼き肉...美味しいご飯をお腹いっぱい堪能しました。沢泊の楽しみは焚き火と美味しい山ご飯。いつかイワナも自分で釣って食べてみたいです。
 途中で雨が降り焚き火が完全に消えてしまうトラブルにも見舞われましたが、インナーシーツとシュラフカバーだけの地ベタリアンでもこの日はぐっすり眠ることができました。

 翌朝は曇り。太陽が届かず靄のかかった幻想的な沢床をしばらく歩きます。ボリュームのある小滝をいくつか越えていくと彼方に緑の稜線が。やがて両脇から笹やハイマツが競り出しほぼ藪漕ぎ状態、突破するのに一苦労でした。ザックや顔に葉っぱをくっつけて這っていると、稜線上には安達太良山の乳首峰。見え始めてからが遠く、縦走路に合流したときには残念ながらガスがかかってしまいました。
 天気は悪くても流石は人気の百名山。山頂は団体さんなどたくさんの人で賑わっていました。人がいない静かな沢も良いですが、人の声がするとやはり安心します。
 乳首山は混み合っていたのでスルー。展望はなく先も長いので、山頂の証拠写真だけ撮ったらさっさと和尚山を目指しました。この和尚山もなかなか厄介で、少し進んだだけでザックもろとも泥と葉っぱまみれ。しかもアップダウンが多く非常なまでの急登。まるで飯豊の登山道を歩いているようです。都会もんの相方くんは辟易した様子でしたが、私は東北らしい登山道にどこか懐かしさを感じていました。
 
 下界は磐梯熱海という名の通り温泉で賑わう町。何度かすっ転んで泥だらけになった体を早いことさっぱりさせたかったので、最後の方は温泉に入りたい一心で頑張りました。
 せっかく福島まで来たので、岳温泉のカツ丼やお土産を物色したかったのですが時間がなくて寄らずに帰路へ。次回行くことがあればもっとゆっくり楽しみたいです。

フォトギャラリー

安達太良登頂。ほんとの空は拝めず。

駐車場から車道を歩きます。暑い。

なぜか撮ってしまった味のある看板。

入渓。釣りを楽しみながら。でも釣れず。

しばらく小滝に突っ込んだり巻いたり。

核心10m滝。先行の方が苦戦してました。

ちょっとハングしてるけどよく見るとホールド、スタンス豊富。

荷物はぶつかるから空身で登ります。

2段目は階段状。

その上はきれいなナメ。やっぱりナメは落ち着くなぁ。

今日は水に浸かりたくないからなるたけへつる。

テン場に着いたら焚き火の準備。沢は忙しい。

たらふく食べて食後の焼きマシュマロ。こないだより美味しくできました。

朝から盛りだくさん。昨日の残りのとうもろこしご飯はお茶漬けで。

三角滝上部。朝の水は冷たい。

稜線が見えてきました。

安達太良山頂も顔出しました。その前に少し藪漕ぎ。

ツメは雄大。ツメで沢選ぶのも悪くない。

安達太良ガスってしまった。

下山。和尚山遠い。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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