八幡平 玉川大深沢を旅する ~ 深山幽谷の名瀑「ナイアガラの滝」をめざして

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投稿者
伊藤 岳彦
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日程
2012年08月21日 (火)~2012年08月23日 (木)
メンバー
単独遡行
天候
コースタイム
【1日目】 東京(7:32発)-田沢湖(10:32着11:20発)-五十曲(12:25着)-大深沢取水提先の右岸砂地にてビバーク(16:30着)

【2日目】 幕営地(8:20)-ヤセノ沢出合-障子倉沢大滝へ寄道-関東沢出合-ナイアガラ滝-東ノ又沢-源頭部稜線草原にてビバーク(18:30着)

【3日目】 幕営地(7:00)-大深岳-松川温泉(11:00)
コース状況
【アプローチ】
・ 田沢湖駅から玉川温泉行きの急行バスに乗り、五十曲下車。運賃¥1,260。
・ バス停前の橋を渡ると廃道へ。藪がひどいのですぐに河原に降ります。
・ 入渓点から石仮戸沢手前の導水橋まで河原歩き(川歩き)が続きます。
・ 導水橋の先から右岸に入ると黒石林道が現れます。
・ 林道終点先の吊橋を渡ると、大深沢取水提まで発電所巡視路が利用可。

【ビバーク適地】
・ 大深沢取水提先の右岸砂地
・ ヤセノ沢出合(出合からヤセノ沢へ50mくらい入った右岸)
・ 三つ又(北ノ又沢を1段上がった左岸=北ノ又と東ノ又の間)
・ 東ノ又沢を詰め上げた池糖の点在する草地

【その他】
・ アブや蚊がとても多いので、虫除け対策は必須です。
・ 川歩きにはストックがあると便利です。
・ ナイアガラの滝には古い残置ロープがありました。
・ F1の15m滝には左岸に立派な巻き道がありました。
・ 魚影極めて豊富です。
・ 東ノ又沢では、ビバーク適地は見当たりませんでした。
・ 最後は笹藪コギとなります。コンパスでひたすら南を目指しました。
難易度
Google Map

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感想コメント

八幡平というと観光地化した高原散策のメッカのようなイメージがありますが、沢登りの対象としてみると、南の「葛根田川」と西の「玉川大深沢」という名渓があることで知られます。
今回私が訪れた「玉川大深沢」は、流程18キロにも及ぶ、その名の通りとてもディープかつ長大な渓で、東北随一の癒しの沢として有名です。
大深沢は伝左右衛門沢をはじめ、八瀬沢や障子倉沢、仮戸沢、関東沢など数多くの魅力ある支流をもち、最上流の北ノ又沢と東ノ又沢を詰めると大深岳に至ります。
多くのパーティーは稜線から枝沢を下降し、核心部を楽しむスタイルをとるようですが、私は山の大きさを知るためにも下流から源流まで歩く長大なルートを選択しました。
また源流部には「ナイアガラの滝」と呼ばれ、水量豊富で滝幅も広く、清涼感あふれる名瀑があることで知られます。
以前から一度訪れてみたいと願っていたスポットだったので、今回ようやくそれを実現することができました。
全体の3分の2近くが沢登りというより川歩きと言った方がよい沢でしたが、とにもかくにもメチャメチャ長く山中二泊を要します。
それだけにゴールした時の充実感はとても大きく、疲労困憊の果てに辿り着いた源頭の草原で見た赤い夕陽がいつになく印象的でした。

フォトギャラリー

名瀑「ナイアガラの滝」

入渓点より

初日はひたすら清流のなかを突き進みます

二日目になってようやく沢らしい渓相に

柱状節理というらしいです

ヤセノ沢出合先の小滝

大深沢名物「だるま岩」

F1の15m滝

F2のナメ滝5m

F3の幅広滝

スラブ滝と魚影豊富な清流

障子倉沢にある珍しい岩肌の滝

障子倉沢の大滝 寄道した甲斐がありました

ついに「ナイアガラの滝」に到達

マイナスイオン全開!

ナイアガラの滝上

「天国のナメ床」と呼ばれるそうです

三つ又 正面が北ノ又沢

東ノ又沢を詰めます

最終日源頭部のビバーク地より

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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