伯耆大山 「弥山尾根西稜」登攀と「牡丹沢」滑降

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2014年03月04日 (火)~2014年03月04日 (火)
メンバー
天候
晴れ のち 曇り
コースタイム
南光河原駐車場(80分)元谷(100分)弥山尾根取付き(315分)山頂(75分)車道合流(30分)南光河原駐車場
コース状況
大山寺から元谷まではトレースがしっかりあります。
下宝珠越の分岐まではアイゼンなしで、林道に出てからスキーを履きました。

元谷からはトレースなし。
アイスバーンの上に薄く新雪が積もった状態。
霜ザラメで非常に滑りやすいです。

弥山尾根は雪は少な目。
岩が露出している所もありますが、非常にもろく触ればグラつく岩がほとんどでした。
トレースの上に新雪が乗っている為か、固い所と柔らかい所がランダムに現れてリズムが取りにくい状態でした。
所々踏み抜く場所もあります。

牡丹沢は広々とした気持ちのいい斜面ですが、カリカリのアイスバーン。
沢の入り口はブッシュがきつく、スキーを履いたままでは苦労しました。
標高1200mあたりまで下ってやっと滑りやすい雪に出会えました。
下部はブナの疎林。大山環状道路に出て終わりです。
難易度
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感想コメント

2年前から逃している白馬主稜。
今年こそ!と予行演習で大山の弥山尾根へ。
ココもまた2年前にトレーニングで来るはずが爆弾低気圧で中止になったのでリベンジです。

午後から天気が下り坂なので、早朝にスタートしましたが・・・
軽量化の為、30mロープだったのですが、スタカットで11ピッチ。
時間のロスが大きいのでやはり50m以上のロープの方が良さそうです。

板を担いでの登攀なので藪がうるさい所の通過は苦労しますが、これも本番に向けてのいい練習になりました。

核心を抜けてからは気持ちのいい雪稜歩き。
朝の晴天が時間と共に曇ってきましたが、弓ヶ浜も見えて山頂からの景色は最高!
避難小屋で休憩の後、頂上台地をスキーで流しながら草鳴社(そうめいしゃ)谷を目指します。

そう、牡丹沢ではなく草鳴社沢を滑降する予定でした。
草鳴ケルンからドロップするところを8合目の看板の所から斜面に入ってしまいました。
広大な牡丹沢の斜面は風当たりも強く、綺麗なカリカリバーンとなっておりました。

スキーはメンタルスポーツですから・・・
「滑れる!」と自分を信じて臨みましたが、見事に転倒。
1回目の転倒は所々に吹き溜まった新雪にあたり20mほどの滑落で止まりましたが、2回目の転倒は滑る滑る・・・
スキーのエッジを斜面にあててなんとか止まりましたが、GPSの軌跡で確認したところ60mほど滑落したようです。
やはりカリカリバーンではピック付きのストックが必要です。
この後、心が折れてしまったので標高差200mをひたすら斜滑降とキックターンで下降しました。

柔らかい雪が出てきてやっと安心して滑れるようになりましたが、楽しい時もつかの間。
雪はやがて重たい雪へ。
これもまたトレーニング?
いい経験になりましたが、早朝から約11時間行動で疲労感と達成感たっぷりの山行となりました。

フォトギャラリー

弥山尾根西稜

元谷より北壁

ユートピア小屋ノ夜明け

弥山尾根取付きへ。別山に朝日が。

藪はうるさいですが支点は取りやすいです。

板が枝に当たらないように慎重に。

一気に標高が上がりました。

トップはダブルアックスで。ロープを踏まないように慎重に。

岩は脆いです。動きます。

三鈷峰をバックに。

この斜面の途中でピッチを切ることに。やはり30mロープでは短い。

スタカットはこのピッチで終わり。核心を抜けます。

もうすぐ山頂。

雪庇が育っています。

山頂到着。弓ヶ浜を眺める背中に哀愁が。

頂上台地を滑ります。

牡丹沢へドロップ。

ひたすらカリカリの急斜面が続きます。

やっと滑りやすい所に。

あっという間に終了。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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