大荒れの粟ヶ岳!

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投稿者
田中 祐士
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日程
2017年01月05日 (木)~2017年01月05日 (木)
メンバー
天候
コースタイム
【登り】登山口 -(130分)- 砥沢のヒュッテ(7合目) -(120分)- 山頂
【下り】山頂 -(50分)- ヒュッテ -(70分)- 登山口
コース状況
冬型の気圧配置で気温がグッと下がるものの、登山口付近に積雪は無し。3合目までもうっすら表面に積もっている程度で、ぬかるみが歩きづらい。4合目以上からは少しずつ積雪も増え始め、ヒュッテまではツボ足で最深ひざ下程度。7合目以上はわかんで腰程度に沈むほど深い箇所もありました。

冬型の気圧配置ということもあり、7合目以降は視界が非常に悪く雪庇の踏み抜きに最大限の気を配りながらの登行となりました。
難易度
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感想コメント

タイトル通りの大荒れの粟ヶ岳登山でした。
当初は谷川岳の天神尾根を登る予定でしたが、冬型の気圧配置の影響をもろに受ける谷川は気温も風も大荒れの予報…。先月の谷川も同じ状況でかなりギリギリの山行になったことを考慮した結果、今回は近場にしておこうという事で、遠くから仰ぎ見る佇まいに憧れを抱いていた粟ヶ岳に行くことに!

ルートは、大荒れによるホワイトアウトの可能生が高いことを考え、尾根筋を歩くことが出来る中央登山道をチョイス。登山口から山頂まで、基本的に明瞭な尾根が続くため、ルートファインディングによる時間のロスは、7合目まではほぼ皆無でした。

例年、多くの登山者が駐車していると思われる最終除雪地点にも雪は一切なく、それどころか登山口に向かう道路にも雪は一切なし。ようやく雪山らしい積雪が見られたのも3合目以上からだが、7合目まではツボ足で余裕をもって歩けました。小屋を過ぎた後も少しツボ足で進むものの、ひざ上から太ももにかけて沈み始めたので、すぐにワカンを装着。そこからは、ようやく念願のラッセルタイム♪吹き溜まりなどでは、深いところで腰くらいまで沈むところもあり、あっという間に太ももがパンプし始める。

それに加え、8合目辺りからは濃いガスに覆われ稜線のラインがほとんど見えない程の視界となり始めたため、雪庇の踏み抜きに最大限の注意を払ってルートファインディングを行いながらの登行となり、予想以上の時間を費やすことに。

いよいよ9合目ともなるとさらに視界は悪化し、前進がかなり厳しい状況となったため引き返す覚悟でしばらく待機していると、奇跡的にうっすらとガスが晴れ僅かながらに稜線を見出すことができた為、やや強引に登行を継続。

その後も何度も見通しのきかない悪天候に苦しみながらも、視界が僅かに開ける瞬間を我慢して待ちながら、何とかオンサイトで冬季の粟ヶ岳に登頂することが出来ました!

山頂に達する直前、後ろから後続者の気配を感じ目を凝らすとこちらに歩いてくる人がいてビックリ。こんな悪天候の日に登る変態がもう一人いた・・・という変な仲間意識を感じつつ、ここまで自分でトレースを引いてきた自負もあり、追いつかれまいと足早に山頂に達し、展望ゼロの山頂で写真を撮影していたが、後続者は待てども待てども現れず…。

改めて振り返りガスの中を必死に見渡すも、人らしいものは見当たらず。下山時に、自分以外のトレースも見当たらず、真相は謎のままに・・・

その後は、7合目のヒュッテにデポした荷物を回収しつつ、楽しみにしていたカップラーメンを食して足早に下山!下山後の楽しみであった温泉は、想定以上に登行時間が掛かってしまったため、後ろ髪を引かれる思いで家路へと着くのでした。



まとめ
秋葉区からいつも眺めていたその山容が美しい粟ヶ岳は、眺めても良し、登っても良しで非常に登り応えのあるとてもいい山でした。特に今回は、大荒れの天気という事もあり、8合目以上からは2000m以上の山に登っているような気分でとてもいい緊張感の中で登ることが出来ましたが、7合目からは視界の悪さによっては道迷いの可能性も高くなるので、悪天時や厳冬期には赤旗を持参してもいいような印象を受けました。さすがは雪国新潟。1000m代の山でも、アルプスに向けた良い雪山トレーニングが出来る山がそこら中にありますね。

フォトギャラリー

1293mの山とは思えない、雪をまとった稜線の荘厳さよ。

中央登山道のスタートは、この第2貯水池から。

3合目まではうっすらとした雪化粧。

3合目を超えると雪も増えて、テンションもアップ!

僅かな雲の切れ間から、最高に気持ちのいい展望が。

第一核心となる鎖場は、慎重に足場を決めて登りました。

標高の低い雪山は、この雪をまとった木々のラッセルに毎回泣かされます。小屋手前の灌木ラッシュは、ハイハイでやり過ごしました(笑)

砥沢のヒュッテ。1月に入っても、まだ通常の入口から出入りできました。

7合目を過ぎたあたりから、雪も増え視界が不明瞭に。

8~9合目は稜線が不明瞭な台地の様な尾根なので、ホワイトアウト時に道迷いに注意。

後ろを振り返ってトレースをチラリ。わかんでひざ下ほどの深さ。

9合目直下。この辺りも台地なため、視界が悪いとルートが不明瞭です。

9合目着。ここからさらに全くと言っていいほど展望がなくなります。

登ってきたトレースを振り返る。これで展望が良い時の状態です。右側の稜線のラインが見えますか?

ガスが少し濃くなると、もはや左側にある稜線は全く見えないので、右側の樹林帯を目安にルートを取ります。

ルーファイに苦しみながらも、無事に登頂成功!

生まれて初めて山で自撮りしてみたけど、自分の顔にイラっとする(笑)

小屋まで戻って、楽しみにしていた今日のランチ♪ビッグで良かった(笑)

下り始めるとかなり天候が安定し始め、改めて登ってきたラインを見て感動しました。とても低山とは思えない!

無事に下山!スタート時と空の色がかなり変わっていました。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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