湖畔の縦走路~王岳・鬼ヶ岳・節刀ヶ岳~(山梨県)
- 投稿者
-
浅見 直紀
さいか屋藤沢店
- 日程
- 2018年04月10日 (火)~2018年04月10日 (火)
- メンバー
- 天候
- 快晴微風
- コースタイム
- 西湖いやしの里根場 →(30分)→ 登山口 →(70分)→ 王岳山頂 →(35分)→ 鍵掛山山頂 →(10分)→ 鍵掛峠 →(55分)→ 鬼ヶ岳山頂 →(20分)→ 金山山頂 →(15分)→ 節刀ヶ岳山頂 →(10分)→ 金山山頂 →(20分)→ 鬼ヶ岳山頂 →(10分)→ 雪頭ヶ岳山頂 →(50分)→ 東入川堰堤広場 →(20分)→ 西湖いやしの里根場
- コース状況
- 王岳の上部はクマ笹の藪。
稜線は霜柱が解けてぬかるんでいる。
雪頭ヶ岳から根場までの下りは、ストックがあれば使用推奨。
- 難易度
感想コメント
ぽっかり時間が空いたので、ストックしてある行きたい山リストからチョイス。
このルートは終始富士山と西湖を見ながら縦走できる、絶景ポイントだらけなのだ。幾つもピークがあって、飽きさせない所も魅力。今回のように欲張ればコースタイムが8時間オーバーになるので、6時には登れるように現場へ向かった。
誤算その①。寒すぎるっっ!
日中の気温が20度を超えるからと言って、最低気温が高い訳ではない。出発時の気温は-2度。夏服なのでちょっと堪えた。車中で朝飯をガツガツやりながら軽く絶望したものです。
とは言えスタート。いやしの里の登山者用駐車場から林道歩き。登山口に着く頃に日差しが当たり始めて、ようやくジャケットを脱いだ。冬枯れが残る斜面を夢中で登る。斜度が増して道が九十九に折れる頃、周りがクマ笹に覆われ、それを過ぎると王岳に飛び出す。
うおおおおお!富士山!
疲れ吹き飛ぶ絶景。素晴らしい。ここで立ち休憩をして地図を出してみる。コースタイムの1/2~2/3で到着した。決定。今日は心臓を虐める。本当はやっちゃいけないけど。ワクワクが止まらない!
王岳からは富士山を横目に縦走。狭く細くなる箇所もあるが、そして絶妙にどこを歩こうか迷うが、南側(富士山側)を行けば問題無い。トラロープが出てくるような、段差や斜度がキツイ箇所がスパイスになって楽しい道だ。「足元危険」の看板が幾つかあった。流石は富士五湖随一のアスレチックマウンテン・十二ヶ岳に連なる道よ。
ちょっと下を向くと見落としてしまう鍵掛山を通り越し、直前の鞍部の方がよほど”らしい”鍵掛峠を過ぎて、本日最大の難関がお目見えだ。鬼ヶ岳への登りである。今までちょい上を見ていた首の角度が、顎を上に向けるような感じになった。しかも殆ど直登に近い。萎えるわぁ・・。
それでもワクワクは終わらず!超絶大盛りステーキのタイムアタック料理を出されたかのような、変なガッツを発揮してガツガツ登る。時間がまだ午前中なので、霜柱が溶けていなくて良かった。溶けていたら滑りに滑っていただろう。と思ったら急に道が優しくなって、「このツンデレめ」とか悪態をついて安心したところにまた急傾斜(ロープ付き)が出て来たりして、本当に飽きさせない。
で、鬼ヶ岳。360度の大パノラマだ。富士山、南アルプスの赤石岳に始まって、その北には特徴的な甲斐駒や八ヶ岳まで丸見え。素晴らしい。思わず長居したくなる呪いにかかりそう。しかしまぁ、鬼を倒すには刀が必要なんで、節頭ヶ岳へ。
鬼ヶ岳は山頂にピョンと長細い岩があって、それが鬼の角に見えるところから命名されたのだとか。イメージは鳳凰三山の地蔵岳にあるオベリスクだ(物は言い様だけど)。その角を回り込んで道が続いており、一瞬見失うので要注意。
一気に下って(登り返しを思って軽く絶望した・・・)、平和な尾根道を行けば、金山の広い山頂に到着。展望は無いけど、休憩にはうってつけである。しなかったけど。
そこからちょっと行けば、大石峠(十二ヶ岳の裏側)との分岐にさしかかり、すぐに節刀ヶ岳だ。南側の展望が良く、相変わらず富士山が・・・って雲隠れし始めてますね。風が微妙に強くて、雲の流れが速い。
そそくさと引き返す。金山にて、この日初めての登山者と会う。それまで誰一人として居なかったので、良くわからないけど安心(?)した。
鬼ヶ岳への登りはキツかった。思わず禅問答でもしてしまいそうだ。山頂へ着く頃には富士山は完全に隠れていて、そのまま居ても意味ないので、ほぼスルーして南下する。ちょっと行くと梯子があり、それを過ぎて展望がいきなりババン!と開けると、そこが雪頭ヶ岳だ。絶景地と地図にはあるが、花もない・富士山見えずの状況では何とも言えない。ほぼスルーして下山再開。
結構な斜度だ。膝に不安がある人は眉をしかめそう。それでも楽しいので、鼻歌どころか大音声で歌う。
誤算その②。聞かれたっ!
お若いグループが斜面で休憩とっているのを感知できず(それくらい急だった)、聞かれてしまった!体温が15度は上がった。油断していると恥を晒すという典型例。なんたる失態であろう・・。
そんな恥を忘れるためにギアを上げて下る。茶色一遍だった景色に、杉の新緑が鮮やかに混じると、東入川の堰堤はすぐだ。そこから舗装された林道を行けば、根場に出る。観光客でごったがえす中を隅の方を通るようにして駐車場に向かった。
実に久しぶりの個人山行だった。さて温泉で花粉落とそうと思って車を見ると、前も後ろも花粉べったりで運転出来そうもなかった。窓拭き掃除で終了するのは流石に初体験だった・・・。
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