降雪直後の小鹿野・四阿屋山

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投稿者
るんちゃん(おとな女子登山部)
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日程
2024年02月07日 (水)~2024年02月07日 (水)
メンバー
単独
天候
晴れ
コースタイム
道の駅両神温泉(10分)宝泉寺(40分)福寿草園駐車場(50分)両神神社奥社(30分)山頂(20分)奥社(60分)花菖蒲園(10分)道の駅両神温泉
コース状況
・道の駅、福寿草園駐車場、花菖蒲園入口にトイレあり。
・先日の降雪で福寿草園は一面雪でした。
・山頂直下は岩場があり鎖がかけられています。奥社からの直登尾根は通行止めでした。
・雪は深いところで腰までありましたが、日に日に溶けて無くなっていると思われます。積雪のため通常よりも時間かかってます。
・道の駅まで西武秩父駅、秩父鉄道三峰口駅からそれぞれバスが出ています。西武秩父駅の方が待ち時間少ないです。
難易度
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感想コメント

 福寿草を見に小鹿野の四阿屋(あずまや)山へ出かけてきました。訪れた日は関東に大雪が舞った翌々日。当然山手なので平地より雪は多く、秩父駅から奥へ行けば行くほど積雪量が増えていきました。小鹿野行きのバスはタイヤにチェーンを巻いていたほどです。これではやっと咲いた福寿草もきっと雪の中でしょう。行き先を変更するには遅すぎました。せっかくの清々しいお天気だったので、花は無くとも雪化粧した武甲山や両神山を間近で眺めようと気持ちを切換え、そのまま四阿屋山へ向かいました。

 出発は道の駅両神温泉から。温泉と食事処があるので下山後時間があれば立ち寄るつもりでした。バスの時刻を確認してから登山口へ。登山口といっても車が通らない場所は除雪されておらず、山に入る前から少々のラッセルを余儀無くされました。レインパンツとゲイターを装備して新雪に足跡を付けていきます。こんな日に山に入る人は当然いないので、低山ながら良いトレーニングになりました。
 福寿草園までやってくると、たくさんののぼりが立っていました。例年であれば小春日和の中、福寿草を求めて多くのハイカーが訪れていたことでしょう。私も福寿草を見たことがないので、幸せの黄色い花にあやかって福や寿をゲットするつもりでした。やはり園内は一面真っ白。雪が溶けたら華やかな姿を見せてほしいです。ふと芳しい香りが漂い、見上げてみるとたわわに花開いていたのは蝋梅。だいぶ花弁がほころび最盛は過ぎたようでしたが、淑やかな香りは健在でした。
 蝋梅の向こうには尖った武甲山。東側には奥多摩の山々、雲取山や和名倉山も見えていた気がします。これは山頂から見る北側の両神山も期待できそう。両神神社の祠までまた雪道をせっせと稼ぎます。ところが山頂まであと僅かのところで、急に道が無くなりました。尾根の左側を巻いていくのですが、尾根に降り積もった雪が雪崩れ、登山道は大量の雪と落ち葉の溜り場となっていました。
それならばと戻って尾根を直登しようとしましたが、急峻につき立入り禁止の看板が。登攀具やロープも無いので素直に諦めました。引き返すことも考えましたが、地図を見たら山頂はこの尾根のすぐ上。せっかく来たのでやはり登頂することを選択、デブリをラッセルして強引に進み登山道を這い上がりました。山頂直下は急な岩場で、九折の道に鎖がかけられています。埋まった鎖を引張り上げ、手がかりにしながらなんとか頂上に立ちました。
 膝までの雪を掻き分け標識を確認、北側に目をやると間近に戦艦のような出立ちの両神山。あぁやっぱりここまで来て良かった。勇壮な両神山を見て登った喜びを噛みしめました。帰りの時間もあるので、あまり長居はせずに下ります。またズボズボと雪を踏み固め、鎖に頼りながら無事奥社まで下りてきました。
 後は道の駅までまっしぐら。尾根に沿って鳥居山コースをひたすら歩きました。途中の鉄塔からは天を突き刺すような顕著な双耳峰・二子山が見えました。今年は中央稜に行けるだろうか。ぼんやり考えながら反対側を見ると、そちらには横瀬の二子山が。こちらは丸みを帯びた双耳峰で、小鹿野の二子山に比べると優しい印象です。両極の二子山を眺めつつ、道の駅まで歩きました。

 ちょうどバスが来る時間だったので、道の駅には寄らずそのまま西武秩父駅へ。西武秩父駅の祭りの湯とフードコートでまったりしようという算段でしたが、なんとメンテナンス休業中でした。がっかり。お土産だけ購入して駅のホームへ向かうと、白くなった武甲山が見下ろしていました。削られた山肌はこの時期白と黒の層になっていて、まるでケーキの断面のようです。冬の武甲山を見ると甘いスイーツを連想するのは私だけでしょうか。
 この日は両神山がお目当てでしたが、秩父に来るとやはり武甲山が気になってしまいます。小鹿野から荒川に架かる巴川橋を通って秩父に帰ってくると、鋭角に聳える武甲山に釘付けになります。秩父の広大な河岸段丘の上に君臨する武甲山。あるいは懐の秩父を優しく抱いているようにも見えます。この偶然の地形が秩父の魅力の一つだと思います。小鹿野へ行った際は、帰りの車窓から見える武甲山にもぜひ注目して見てください。

【着用アイテム】
チェーンスパイクで歩きましたが降雪直後は6本爪アイゼンの方がベストです。深い場所もあるのでゲイター、レインパンツは必須アイテム。トレッキングポールは先ゴムを取って、バスケットを装着したものを持参しました。
【手袋】
ミレーのウールインナーに防水レイングローブを重ねました。オーバー手袋はテムレスグローブもありです。
【着用ウエア】
ミレーのドライナミックメッシュに200の厚みのメリノウールウエアを着ました。上から3シーズンレインウエアを着用。

フォトギャラリー

雪化粧した堅牢な要塞のような姿の両神山。

朝の西武秩父駅。雪がしっかり残ってます。

四阿屋山の桜本コース。一夜にして雪山になりました。

蝋梅の良い匂いがしました。

小鹿野から見る武甲山。尖っててまた違った表情です。

静かな両神神社の奥社。

ここを通過するのを一瞬躊躇いました。

山頂直下は急で険しいです。

埋まってた鎖を掘り出しました。

本当はツツジ新道から登りたかったのですがこの日は厳しかったかも。

山頂も膝上くらい雪深かったです。

小鹿野の二子山。綺麗な双耳峰です。

鳥居山コースは急なところもありますが柔らかい雪を踏みながら楽しく歩けます。

下った所にある中国風の展望台。

雲取方面の山々。奥深いです。

西武秩父駅からの武甲山。また来ますとご挨拶。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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