絶景 鷲羽岳残雪 ~ 静寂の北アルプスを旅する (新穂高~双六池~鷲羽岳)
- 投稿者
-
伊藤 岳彦
横浜西口店
- 日程
- 2013年05月14日 (火)~2013年05月16日 (木)
- メンバー
- 単独行
- 天候
- 快晴
- コースタイム
- ▼ 5/14(火)
新穂高温泉(90分)左俣林道終点(300分)大ノマ乗越(20分)弓折岳(135分)双六小屋幕営地
▼ 5/15(水)
双六小屋幕営地(150分)三俣蓮華岳(15分)三俣山荘(75分)鷲羽岳(30分)三俣山荘(40分)三俣蓮華岳(150分)双六小屋幕営地
▼ 5/16(木)
双六小屋幕営地(120分)弓折岳(15分)鏡平(30分)左俣林道終点(75分)新穂高温泉
- コース状況
- ■ 左俣林道 … デブリ跡が数ヶ所ありますが、急速に雪解けが進んでいます。
■ 大ノマ乗越 … 稜線直下は小さい雪壁となっていますが、スキーのトレースがあり、労せず上がれました。
■ 弓折岳から双六小屋 … 稜線上は雪庇とクレパスに注意します。トラバースでは深く身体が沈み込み、足が抜けなくなって時間をとられることもありました。
■ 双六小屋 … 冬期小屋は利用可能なようです。流水はありませんが、日中登山道に雪解水が流れているところが数ヶ所あるので、それを利用しました。小屋の前につがい?の雷鳥が二羽、元気にガーガーと暮らしていました。
■ 鷲羽岳 … ほぼ夏道で登ることができます。下りは雪渓上をショートカットできます。
■ 鏡平への下降 … 一部急傾斜もありますが、晴れていれば気持ちのよい下りが堪能できます。しかし、視界の悪い時は、大ノマ乗越から下る方が迷わないのではないでしょうか。
◎ 今回は終始晴れていたので何の問題もなく踏破することができましたが、全ては天候次第です。視界不良時に正確なルートをとることは大変困難であるように思われます。
- 難易度
感想コメント
春山シーズンを迎え、人の賑わいを取り戻しつつある北アルプスのなかにあって、双六・三俣蓮華岳方面のエリアはメジャーな山域でありながら、5月の時期は営業小屋がまだないため、訪れる人の極めて少ない、とても静かな山旅を満喫することができます。
新穂高温泉から鏡平までは日帰りで登られる方も少なからずおられますが、さすがに双六・三俣蓮華岳まで来るとトレースも皆無で、人の気配が全くなくなってしまいます。
月並みな表現ですが、今回北アルプス黒部源流域を訪れてみて、改めてその絶景の素晴らしさを再認識させられました。
自身の鈍化しつつある感性から発せられる言葉として、ただひたすら「スゲェー」という呟きしか出てこないのはお粗末な限りですが、見渡す限り360°ズラリと並んだ数多の名峰に囲まれるなかで、いやがうえにも感じさせられたのは、大自然に対する畏怖の念だったように思えます。
少しでもいい加減な気持ちで自然と向き合えば、いつか命を落とすこともあるぞ、と警告されたような気分でした。
そしてまた、厳冬期ではないとはいえ、圧倒的な自然の美しさをまざまざと見せつけられてしまうと、日頃新宿というゴチャゴチャした世界に身を置いている自分が何者なのか?ガラにもなく考えさせられてしまいました。
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