【ゼロ富士】海から富士登山 最古の登拝道 村山古道

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投稿者
大島
横浜西口店 店舗詳細をみる
日程
2025年08月29日 (金)~2025年08月30日 (土)
メンバー
天候
晴れ/日差しが強く汗が止まらない。日陰は心地よい
コースタイム
田子の浦(15)鈴川の富士塚(90)広見公園(60)釈迦堂(90)村山浅間神社(120)天照教前(90)富士スカイライン交差(45)高鉢歩道交差(60)横渡(30)一ノ木戸(60)富士宮六合目(300)富士宮ルート頂上(15)剣ヶ峰(30)須走ルート頂上(30)吉田分岐(30)砂走り(150)須走五合目

■アクセス
田子の浦
 JR東海道線吉原駅下車 徒歩15分
須走五合目
 JR御殿場線御殿場駅からバス

御殿場駅南口には静岡で人気の「さわやかハンバーグ」があります!
お風呂は御殿場駅近隣になく御殿場線山北駅のさくら湯に立ち寄れます。
コース状況
■村山古道前半 田子の浦〜村山浅間神社
全区間アスファルト。コンビニも各所にありますが飲食店は前半にしかありません。
■村山古道中間部 村山浅間神社〜富士スカイライン交差
以前より踏まれて全体的に分かりやすくなっていました。案内もあります。(A4用紙にラミネート) ただ、札打ち場から天照教の間には四駆のオフロードコースや林業の道など入り乱れておりルートを外しやすいので注意を。北に進めば車道に出るのでリカバリーは難しくないです。
■富村山古道上部 士スカイライン交差〜富士宮六合目
歩く方も多いのが中間部よりも明瞭です。特に高鉢歩道交差を過ぎるとさらにはハッキリします。この区間は山と高原地図にも表記されているだけことも大きいのでしょう。

田子の浦〜富士宮六合目まで
歩行距離約33km 最大標高差約2500m

■富士宮コース
南向きの登山道で振り返ると駿河湾が広がる。1時間置き位に山小屋がある。八合目あたりは岩場となるが手を使うほどではないが慎重に。是対手Kにザレに小石が混ざっている感じ

■須走コース(下山)
ブル道から下り出し砂走を大下りして砂払い五合目「吉野屋」より樹林帯になる。ほぼザレた急斜面を下るので腰に来る。砂走部分はかなり柔らかくくるぶしまで潜る。スキーの要領で滑らせながらバランスとると無駄な力を使わない。速度に注意。

グーグルマップにも画像が貼り付けてあります!
難易度
Google Map
  • スタートナビ
  • おとな女子登山部

感想コメント

数年前から何度か歩いている【村山古道】。体調や予定の関係で今まで通しで歩き切ったことはなかったのですが今回は、山頂を目指して【ゼロ富士】SEA TO SUMMITにチャレンジしてきました。

スタート地点は「田子の浦」。正確には近くの「鈴川の富士塚」なのですが多くのチャレンジャーが鈴川海岸で海にふれてからスタートをしています。鈴川の富士塚ですが富士宮市設定の「ルート3776」というもう一つの【ゼロ富士】コースのスタート地点でもあります。

■村山古道とルート37776の違い
 村山古道は古い時代の修験道なので途中、復元道標(石のしるべ)や史跡などあります。標高500mの「村山浅間神社」までは市街地ですが、そこからすぐに山道となります。道標はあるのですが特に前半の山道が踏み跡も薄く一部不明瞭な部分もありやや登山経験をしっかり積んだ人向けになっています。
高鉢歩道交差からはルート3776と合流、山と高原地図にも記載がある為か案内はなくなるものの明瞭な道となります。
 ルート3773は、鈴川の富士塚から市街地と林道を繋いで富士スカイライン「PICA表富士」(二日目推奨宿泊地)まで富士の裾野を登ります。PICA表富士からトレイルになり村山高鉢交差から村山古道に入ります。2025年からは入山料の関係で宝永歩道に出合ったら富士宮五合目を経由して六合目に至るルート、チェックポイントともに変更されました。前半のコースは村山古道の東側に設定されています。ルート3776の方がルートがわかりやすいためか歩く・走る人は村山古道より多いようです。(ヤマスタでスタンプラリーもやっています。)

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勤務を終えた後、東海道線に乗り最寄りの「吉原駅」まで移動します。夕方ごろに現地には入れれば「菊川」と言うホテルの利用も可能なようです。 駅から海岸までは15分程。街灯のない暗い道で車やロードバイクが走ってくることもあるのでいきなりヘッドライトが活躍するでしょう。公園もすぐそばにあり公衆トイレや水道もあります。

鈴川海岸で海に触れたらスタート。まずは鈴川の富士塚を訪れ、線路を越えて進んでいきます。さすがに仕事を割で移動、即スタートなのでツライ…!予定通りに市街地にある漫画喫茶で仮眠してから明け方近くに再スタートします。市街地にも史跡があったりなのですが 申し訳ない。ちょっとパス。少しルートを外して効率重視で村山浅間神社を目指します。富士山登頂を目指しますと時期的に猛暑に見舞われ熱中症対策が肝になる区間です。1回目はそれで大きく時間を取られました…!

「村山浅間神社」に到着したら近くの自販機でドリンクを追加して山道区間を目指します。
A4用紙にラミネートされた案内がルート上にはあり、しばらくみないとルートを外している可能性が高いです。植林帯で尾根らしい尾根もない似たり寄ったりの地形なので現在位置把握がかなり難しいです。また地形図に表記されていない林道も何本もあるのでさらに混乱させられます。GPSで確認が大切になってきますが折角なので地図読みをしながら歩くと楽しいです。間違った時のリカバリーはそれ程難しくありません。

「札打場」から「天照教」の間は作業道や林道が錯綜し道がわかりづらいので私は右往左往することが多いです。最終的にはGPS頼りにするか大まかな位置は分かるのでコンパスを合わせて無理やり尾根を登るのどれかになります。北には富士山麓道があるので登ればなんとかなります。でも正確にトレースしたいですよね…

天照教前からさらに登っていくのですが段々と植林から自然林へと様変わりします。苔が深くなり太陽に照らされ神秘的な森が楽しめます。ただ植林から自然林になると心配なのがクマ。近くの西臼駐車場ではクマの目撃情報もありますので用心です。私もさらに上部でクマに出合ったことがあります。富士スカイライン交差を2回越えてわずかで高鉢歩道と交差します。ここから道標はなくなりますが「ルート3776」と合流するので道は明瞭になります。

倒木帯を越えて日沢を渡り急斜面を登っていくと小さな古い石段があり一ノ木戸小屋跡に到着。ここから六合目まではあと僅か。宝永遊歩道を越えると木々は低木となり森林限界が近いことがわかります。ガヤガヤと「雲海荘」と「宝永山荘」の賑わいが聞こえてきます。村山古道は雲海荘の西側で登山道と合流して海から約33㎞の道のりはここで終了。歩きごたえのある道でした。

が、今回はここで終わるのではなく しっかりと休んでから未明に再スタート。富士宮コースで山頂を目指しました。真っ暗闇の中、夜風の心地よさを感じながら一歩一歩呼吸と歩くリズムを合わせて深く呼吸を意識しながら歩きましたが…標高3500mあたりから…一歩出して踏ん張るとクラっとめまいがするように。九合目からはさらにひどくなり倍近い時間をかけて山頂部まで。苦しさや頭痛はなかったですが酸素が足らないのでしょう。山頂の平坦部では眩暈は感じられませんでした。山頂部に到着はしましたがまだ、夜明け前。日が昇ると混雑することが目に見えていたので「剣が峰」まで行き【ゼロ富士】の記念撮影をして そそくさと須走頂上へ移動しました。
須走下山口で日の出を拝み、下山。ザレた急斜面の須走下山道は滑りやすいので注意。とくに砂走は勢いよく下っていくと隠れた石などにつまずいたり、速度が制御できなくて転倒することもあるので 本当に気を付けて下さい。砂払い五合目「吉野屋」を越えるときれいな明るい自然林となり30分ほどで「須走五合目」です。2件の山小屋があり食事、ドリンクなどの提供もありますので一息ついてから下山するのも良いでしょう。私は「菊屋」でソフトクリーム コケモモをよく食べます。美味しい。

須走五合目からは御殿場駅行きのバスが出ています。御殿場駅まで60分程です。始発なので座れる確率が高いです。(御殿場は水ヶ塚の後なので座れないかも…)


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そんなわけで最大標高差3776m、歩行距離約45㎞
Sea to Sumiit【ゼロ富士】何とか達成です!
帰ってきてこれを書いているころにはさすがに筋肉痛が…!!
太ももがツラい!!!


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今日の主な装備
ミレー GRX22
メレル モアブ3ミッド(廃版カラー)
サロモン アウトラインSS
フォレストワードローブ ストレッチアンクルパンツ
ファイントラック クールタンクトップ
ミレー ティフォンファントムトレック(夜間着用)
ファイントラック ポリゴン2ジャケット(夜間着用)
ファイントラック レグンパンツ(夜間着用)
ファイントラック ウォームアームカバー(夜間着用)
ソライズ デイリーユースSLD-02(日中)
ペツル アクティク
シナノ トレランポール13.6 105㎝


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参考資料
山と渓谷社 麓から登る富士山
畑堀操八 富士山 村山古道を歩く(改訂版)
同 村山古道地図

フォトギャラリー

富士山山頂よりご来光

田子の浦、駿河湾に触れてスタートします。

ルート3776スタート地点である鈴川の富士塚。昼間にスタートした方も1人いるようだ。

村山道の石標

村山浅間神社

馬頭観音が左に…い無いなぁ…(笹に隠れてる)

左のような案内が要所要所にあります。

以前ははっきりとしなかった踏み跡が明瞭に。

札打場。この先、不明瞭。

右往左往して溶岩の沢を見つけました。コレを登るといいはず!

植林帯が終わって自然林に。

高鉢歩道分岐。明瞭な踏み跡だけど自治体整備の道標は無い。

なんやかんやで六合目

夜間なんで途中の写真無し。ゼロ富士達成なので久々に山頂写真。

ツアーが続々と山頂に集結しています。

土曜の朝ですが混雑していました。

須走砂走。砂煙をあげて一気に降下!気分はトレイルランナー。

五合目付近はきれいな森が。村山から歩いて来てもやっぱりきれいな森だと感じます。

今日の装備。ベース5.4kg。パックウェイト約10kg。

ナッツ。ちょっと口が小さくて時々詰まった。大きさはよかったけど…

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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