涸沢岳西尾根【蒲田富士にて敗退】

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2012年03月16日 (金)~2012年03月17日 (土)
メンバー
天候
晴れ、雪のち雨
コースタイム
【登り】
新穂高駐車場{4h}林道終点の白出沢{4h}2020m地点テント泊
2020m泊地{2h}2600m稜線{1h}蒲田富士{1h}2800m地点撤退
【下り】
撤退地点{40min}蒲田富士{20min}2600稜線{1h}2020m泊地{1h}白出沢{2h}駐車場
コース状況
新穂高駐車場~白出沢:トレースはばっちり、ワカン以上必要
尾根:雪は悪く、踏み抜き多い。
稜線:氷結地あり。
難易度
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感想コメント

敗退続きの北アルプスに再トライ!が、またまた悪天候により敗退となりました。
涸沢岳西尾根から奥穂高岳へ挑戦する計画。

前日、登山天気予報士の猪熊さんが運営する「ヤマテン」で天候をチェック、
「17日は午後から暴風、降雪多し」という嬉しい予報。
16日に高度を上げ、17日は午前中に決着をつけなければ と思ったのですが・・・

新穂高からの林道はトレースばっちり、しかし、なかなか脚が進まない。
佐竹との距離がどんどん離れていく。
そういえば、今季はラッセルが必要な雪山はぜんぜん歩いてなかったなぁ・・・

白出沢を渡り尾根に入ると、トレースが途切れ、ひたすらラッセルで高度を上げていく。
テント泊の装備がずっしり肩に食い込み、脚が上がらない。
ずーっと先頭を歩いてくれたラッセルマシーン佐竹も、遅れ始める。
予定よりかなり早い2020m地点でテントを張る事に。

普段、テント内で炊事をするのですが、
テント内で火器を使ってはいけないということ、海外では外で炊事するのが当たり前ということで、
私たちも屋外で調理する事にしました。
天気が安定していたので、写真の通り、広々と食事が出来ました!

予想以上に気温が下がらず、しかもドライで快適な夜に。
テント内で炊事をしていないのも湿度が上がらず、良かったのかも?

翌朝、4時半にテントをデポして出発。
朝から雪が降り、だんだん風が強くなっていきます。視界も真っ白。
約2600mの地点で樹林帯を飛び出し、稜線上へ。
ここから一気に風が強くなり、時折、押し倒されるような突風が。
雪庇に気をつけつつ、急な斜面を登り、蒲田富士へ。

蒲田富士で目出し帽をかぶり、ナイフリッジを渡り、F沢のコルへ。
涸沢岳への岩場は凍った草付きと硬い氷のおかげで、ダブルアックスが快適に決まります。
単調なラッセルに辟易していた私は一転、ハイに。
一方の佐竹はだんだん大人しくなっていきます。

風はいっそうと強まり、激しい吹雪・ブリザード。
午後のタイムリミットはもう間近。
どっちが先に言い出すか、という状況で、普段、自分から言い出すことの無い佐竹から、
「そろそろ降りた方が、いいんじゃないか・・・」という一言。
そうだねぇ。潮時。最高到達点は2800m、下山開始しました。

さっきまでヒィヒィ登ってきた急坂を駆け下り、テントを張った2020m地点でのんびり昼食。
おなかを満たして、再度下り始めると、雪は雨に変わりました。
林道に入ったころには全身ずぶぬれ。
耐えて歩き続け、新穂高の駐車場へ。温泉に入って、帰宅しました。

ラッセル力の不足を痛感すると共に、さまざまな収穫のあった山行になりました。

フォトギャラリー

ラッセルラッセル

初日はいい天気。今日がアタック日だったら良かったのに・・・

なるーい林道歩きにテンションダウン

春の雪。あまり気持ちいいもんじゃありませんが、なんだかキレイです。

こんな感じを延々と・・・

もう疲れたーご飯ご飯

翌日もラッセル。すまん佐竹。まかせた佐竹。

2600m手前。主稜線には大きな雪庇。

すんげぇ風、でも生ぬるい。悪天候の兆し。

なかなかの傾斜でした。

蒲田富士。相方のザックに映る雪に注目。吹雪というか、ブリザード。はげしい!

この岩場途中で敗退しました。

クライムダウン。なかなかの傾斜。

下山中、バサッと雪崩れました。破断面が見えてます。

びっしゃびしゃ

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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