2022年紅葉最前線の下ノ廊下と水平道①

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投稿者
本田 康之
イオンモール各務原店 店舗詳細をみる
日程
2022年10月25日 (火)~2022年10月26日 (水)
メンバー
イオンモール各務原店  本田康之
他1名
天候
晴れ
コースタイム
10月25日 行程7時間45分(休憩含む)  
信濃大町駅6:15⇒扇沢6:55(7:30)⇒黒部ダム7:44
黒部ダム(23分)黒部ダム下(47分)内蔵助出合(90分)イチロー沢(19分)崩壊高巻き地点(43分)白龍峽(55分)十字峽(55分)S字峽(30分)東谷吊橋(18分)仙人ダム(60分)阿曽原温泉TS15:30
 
10月26日 行程5時間(休憩含む)
阿曽原温泉TS5:43(100分)折尾谷(40分)大太鼓(13分)志合谷(87分)水平道起点(52分)欅平駅10:44
欅平駅11:46⇒宇奈月駅12:02(12:27)⇒新魚津13:20
黒部宇奈月温泉13:34⇒糸魚川13:47(15:13)⇒信濃大町17:13
コース状況
アプローチ
・公共交通機関はJR信濃大町駅から路線バスで扇沢、扇沢から電気バスで黒部ダムへ
・車利用の方は帰りの事を考えるとJR信濃大町駅の駐車場に駐車する方が便利

①バスを降りると、日電歩道方面へ進み、外へでます(途中でトイレがあります)
②黒部ダム下まで急な下降で、この時期は木の階段が濡れていて滑りやすいので注意
③黒部ダム下で木道にて黒部川を渡ります
④内蔵助出合までは沢沿いでも全く危険箇所はありません
⑤内蔵助出合から先はだんだん狭い崖の道になり、木の梯子が出てきて、番線もあります
⑥イチロー沢手前で雪渓の塊が出てきて、雪渓の下か巻道かを進み、その後、登山道が崩れた岩で崩壊している箇所があり、木の梯子で大きく高巻きしています。高度感がありますが、梯子を持てば問題なく進めます。なお高巻きせずに行くには危険です。
⑦この先、十字峽までは岩盤に細い道が続き、番線が張ってあります。すれ違いが困難なので、譲り合いです。足元も崖ですが、頭上が低い箇所もありますので注意。
⑧十字峡は台地になっていて、休憩ポイントです。川底近くまで行ける歩道があります。
⑨十字峽からは高度がやや上がりますが、依然として岩盤の道が続きます
⑩東谷吊橋を渡り、トンネルを超えると仙人ダムで、手前に案内図があります
⑪仙人ダム内は標識に従って進み、人見平にでます
⑫人見平から120mの急登を登りきると、水平道になります
⑬阿曽原温泉は7月下旬~10月下旬開設で小屋は電話のみでの予約           テントは一人1200円、水場は蛇口より飲み放題、通過者(テント泊)の入浴は800円。
温泉は露店風呂のみで夜は電気もなく、真っ暗です(男女入替制あり)
脱衣場もなくすのこの上に荷物を置きます。テント場から徒歩5分下る。
難易度
Google Map
  • スタートナビ
  • おとな女子登山部

感想コメント

下ノ廊下(しものろうか)は黒部ダムより下の黒部峡谷中心部にあたる仙人ダムまでの区間を指し、黒部川沿いに沿って狭い崖沿いの道「旧日電歩道」が約16.6km延々と続きます。また仙人ダムから先はトロッコ電車の終点・欅平までが同じく黒部川沿いに沿って「水平道」として約13km、一部区間を除きほぼ同じ標高(約1,000 m)を保ったまま、まさに水平に延びています。例年9月中旬〜10月にかけて整備が行われ登山道が開通しますが、残雪の量によっては開通しない年もあります。
私はもう30年前くらいに一回歩いたことがありますが、2024年には黒部宇奈月キャニオンルート」として新たな観光ルートがスタートする前に一番いい季節にもう一度行くことにしました。今回は黒部ダムから欅平まで抜けるだけですが、車で来ているので信濃大町駅にもう一度帰る必要があり、帰ってくるのがまた一苦労です。
一番のバスに乗り込み、到着した扇沢駅の上にある後立山連峰は真っ白で紅葉とのコントラストが最高ですが、陽の当たりにくい沢沿いで鎖場もあるので凍結だけが心配でした。
平日ですが、始発の電気バスはほとんどが下ノ廊下へ向かう登山客で、昔と大違いで特に若い人が多いです。
一日目は阿曽原温泉までですが、黒部川の側を通ることから危険箇所も多いです。まずは黒部ダムの下を流れる黒部川まで一気に下がり、その黒部ダムを下から見上げる名所があります。登山者でないとこんな光景には会えませんので、前回も感動した覚えがあります。黒部川を渡ると延々と長い道のりが開始されますが、紅葉はばっちりのタイミングにしかも快晴と言うことなしで楽しくスタートします。ゆっくり行くので後続が来たら抜かしてもらい、安心して進みますが、なんせ写真を撮るのに忙しく、なかなか進みません。
今日の危険箇所としてはイチロー沢過ぎの崩壊高巻き箇所ですが、高いところに梯子が設置され、崩壊部分を迂回しては急下降でこの急下降がなかなか高度感があります。連れの話ではこの木の梯子のホールドが絶妙らしく全く怖くなかったと言うことで作った人がプロだと感心していました。その先から峡谷沿いの狭い断崖に打ち付けられた番線を頼りに進む下の廊下特有の道が続きますが、よくこんな所に道を作ったと感心します。念の為スリングセットを用意してきましたが、手で持っていれば安心と連れも使わずに済みました。黒部ダムから4時間ほどの行程で着く十字峽は間近に黒部川の激流を眺められる休憩ポイントでみなさんここで休んでいました。もうしばらく断崖を歩くと唯一、対岸に渡る東沢吊橋にさしかかります。吊橋からトンネルに入ると仙人ダムが姿を表します。案内版に従い、仙人ダム内部に入って行きますが、途中、サウナのような暖かさの高熱隧道がとても印象的で、ここで作業されている方の大変さが伝わります。
厳密的に言えば、ここからが水平道になります。人見平宿舎から水平部分までの急坂が本日で最もしんどい部分です。今までほぼ水平に歩いてきたこともあり、急に出てくるこの坂は体力を消耗させることでしょう。水平部分まででると本当に水平道で阿曽原の近くまで同じ調子で、下り始めたら阿曽原温泉は近いことがわかります。
阿曽原温泉のテント場はそれほど混雑していなかったですが、小屋はさすがに満室。
久しぶり阿曽原温泉に来ましたが、昔とほとんど変わってないのがわかります。男女入れ替え制でしたので着いてからすぐと夜の2回、入浴しました。
登山の途中で入る温泉はやはり格別です。夜はかなり冷え込みましたのでよく温まりました。
⇒2022年紅葉最前線の下ノ廊下と水平道②に続く
 
本日の装備(秋のアルプス登山)
アルプス内ですが、稜線に上がることがありません
①ウエアー
アウターに関しては(バイレス)雨具を用意するが使用せず
インナーは(マムート)秋冬物ジップ長袖 メリのウールインナー半袖の重ね着
ボトムスは(ミロ)3シーズンパンツ1枚

②ギア
登山靴は(ザノースフェイス)コバ付きの3シーズンアルパインシューズ、
ザックは(カンプ)30㍑  ヘルメット(サレワ)
番線用に120cmスリングで簡易チェストハーネスを作成、延長で60cmスリング 環付きカラビナをセットした物を用意しましたが使用せず
テントは3シーズンテント・シュラフは(イスカ)エアー630・バーナーセット

フォトギャラリー

久々の下の廊下

アルプスは雪景色

栗部ダムの下

紅葉真っ盛り

雪渓下を潜ります

断崖の道

イチロー沢の高巻き道下り

岩肌に付けられた登山道

木製梯子

絶景です

十字峽

番線をこのようにして使うと安心です

頭部もご注意を

S字峽

通称おばQが見えてきました

東谷吊橋

仙人ダム

人見平から120mの急登

水平道に変わりました

阿曽原温泉でテント泊

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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