鈴鹿の美渓 元越谷遡行 ~ 美しいナメと釜が連なる癒しの渓へ (野洲川水系)

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投稿者
伊藤 岳彦
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日程
2014年09月22日 (月)~
メンバー
単独行
天候
快晴
コースタイム
林道ゲート(15分)入渓点(30分)元越大滝(30分)二俣(45分)仏谷出合(50分)稜線(120分)林道ゲート
コース状況
■ 元越谷の林道 … 大河原橋より少し入ったゲート前まで進入可。
■ 駐車スペース … ゲート前に5~6台停められそうです。
■ 入渓は2つ目の堰堤先より谷に下りました。
■ 水温はやや低め。へつり1ヶ所なので、あまり気になりません。
■ 下降は水沢峠より中俣道を辿ります。左俣と中俣の分岐にある堰堤付近はやや分かりにくい。右岸の水平道より延伸されている林道を登り返します。
難易度
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感想コメント

鈴鹿を代表する美渓として、多くの方々が訪れる「元越(もとこし)谷」。
鈴鹿南部の小岐須峠から水沢岳周辺の水を広く集めて西走し、猪足谷と合流して野洲川に注ぐとてもポピュラーな初級ルートです。
落差以上に迫力のある元越大滝15mや、美しいナメと釜が光彩を放つ癒しのゴルジュ、二次林ながら清々しい森の広がる源流部など、鈴鹿独特の流麗な清流のなかに見所が散りばめられ、さながら日本庭園のような美しさで遡行者を魅了してくれます。
技術的に難しいところは皆無なので、初心者の方でも安心して素晴らしい渓谷美を堪能することができる貴重な渓としても知られます。
本流である「右俣左谷」だけでなく、4段20m大滝をもつ「左俣」、さらには右俣右谷の「仏谷」、「仙ノ谷下降」など多くの支流があるので、細分化して元越谷の全てを堪能するのも一興かもしれません。 
堰堤や延伸される林道などは残念ですが、渓と森の美しさを愛でながら、癒しの森林浴遡行をほどよい距離で堪能できるルートとしてやはり  オススメです♪
全国的に見てもこれだけ美しい初級ルートは稀有なものだと思うので、沢登りの世界の入口として多くの方に訪れてもらいたいと思います。

快晴の秋晴れのもと、今まで訪れる機会を逸していた元越谷へ。
初めての水系というのは、たとえそれが初級ルートであってもとてもワクワクするものです。
遅い時間の入渓でしたが、平日のためか誰もおらず、独りとても静かな遡行を満喫することができました。
元越大滝がよいアクセントとなり、美しいナメとエメラルドグリーンの釜が短く連続するゴルジュは噂通り秀逸な空間。
源流部の緑の清々しさも素敵で、これほど穏やかな気持ちで渓を遡ったのは久しぶりのことでした。
険谷にて張りつめた緊張感をもって渓と対峙する濃密な時間も素晴らしいものですが、このような癒しの渓で清流が奏でる風景ひとつひとつに心を動かしながら思索する時間も同じくらい大事なものなのかもしれません。
神崎川(同じ鈴鹿山脈滋賀県側)のウォーターワールドとは趣を異にしますが、落ち着いた山深さのなかで優しい清流と戯れることの素晴らしさを再確認させられたような気がします。

小規模ながら充実した癒しの遡行を終えたあとは、西日を目一杯浴びながらの下山。
夕日に染まる森の耀きに目を奪われながら、優しい虫の鳴き声が切なく響き渡る黄昏の静謐なひと時に包まれた感覚がとても印象的でした。

フォトギャラリー

元越谷はナメと釜が美しい癒しの渓です

入渓からしばらくは穏やかな渓相です

水温はやや低めですが水はきれいでした

へつりが1ヶ所あります

元越大滝15mはなかなか立派でした

直登することも巻くこともできます

滝上は極上の癒し空間

清流のなかをゆったりと進みます

きれいな釜が続きます

この辺りが渓のクライマックスです

トイ状の流れがおもしろい二俣

右俣に入り、多くの小滝を越えていきます

小さな連瀑帯を淡々と越えていきます

倒木があったので、珍しく自画撮りしてみました

仏谷出合 4mの滝がかかります

ちょっとしたシャワークライムが楽しめます

水際を軽快に登れます

上流部の多段25m滝 右側を快適に登れます

穏やかな源流部 森林浴そのものです

もうすぐ稜線 気持ちのよい遡行を楽しめました

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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