西上州の寂峰 神流川源流上野村 諏訪山(日本三百名山)

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投稿者
家田 森
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日程
2017年10月04日 (水)~2017年10月04日 (水)
メンバー
家田(単独)
天候
晴れ
コースタイム
学園入口バス停(0:55)楢原登山口(0:30)尾根取り付き点(0:50)湯ノ沢の頭(0:40)弘法小屋(0:30)三笠山(0:20)諏訪山(0:30)三笠山(0:30)弘法小屋(0:30)湯の沢の頭(1:15)浜平登山口(0:20)しおじの湯

実動時間:6時間50分
コース状況
〇登山口に至る国道462号、国道299号(十国峠街道)がまず長い、狭い、カーブが多い、とドライバー泣かせの道。以前、御荷鉾山や上野スカイブリッジに来た時も(もちろんバス)「えらい遠くに来た」と思ったものだが、更に奥、スタートの高崎線新町駅から路線バスで2時間かけてようやく登山口最寄りの「学園入口」バス停に着く。一応地元の雑貨屋らしき店はあったが、アテにはしない方が良いでしょう。というか、ここのみならず、新町駅、または途中の八高線群馬藤岡駅周辺にはコンビニのような店はないので、買い出しは地元で済ましておきましょう。トイレは、登山口にドアの無い落とす式のものがありましたが無いものと考え、「学園入口」バス停周辺にもないので、駅か、バスが中間あたりの「万場」バス停でトイレ休憩10分程とってくれるのでそこで済ますこと。「万場」にも商店はあるようですが時間的にもやはりアテにはしない方が良いでしょう。「学園入口」バス停から登山口まで、特に案内らしきものはありません。集落の中で降ろされるので、まず地図を見ながら登山口まで歩きます。油断すると山の中より街中の方が迷うので注意。

〇登りは楢原登山道を使います。登山口にはお堂がありますが人はいません。車は数台なら停められます。その脇から登山道。いきなり急登です。全体を通じて言えることですが、トラバースや九十九折の道は、細くて斜めで足場緩い所が多いです。踏まれ方も若いので、滑って足を取られることもあり、雨上がり等には難儀しそうです。踏み跡が薄い所もあり、下り遅くなって暗い中下山、なんてことになると、簡単に踏み跡を外しそうですので気を付けましょう。

〇急登を登り詰めると尾根に出ます。尾根上はやや広い道ですが、すぐにひたすらトラバース道を進むことになります。トラバース道は高低差が少なくなり体力的には楽なのですが、「落ちたら怪我するなぁ」的な前述の通りの道なので、意外と気が抜けません。

〇弘法小屋はトタンの破れた廃屋です。地図に記号も乗ってない訳です。その弘法小屋を過ぎるとまた急登が始まります。ここからが核心部、さすが西上州本領発揮、岩場鎖場が連続して続きます。技術的には難しくはないのですが、濡れていたら厄介なのと、高度感があり「落ちたら怪我じゃすまないなぁ」的なところが多いので中々スリリング。特に三笠山の登りと下りがヤマ場と言えるでしょう。

〇三笠山は別名「下ヤツウチカズラ」刀利天王の祠が立ち、眺めも良いので休憩に良いでしょう。またロープのある岩場を下って、登り返して諏訪山に至ります。別名「上ヤツウチカズラ」、三等三角点もありますが、展望のないひっそりとした山頂。これはこれで西上州の山らしくもあります。

〇下りは浜平登山道。湯ノ沢の頭の分岐を下ります。楢原登山道よりもやや整備もされ、道標も多い印象。比較的歩きやすいですが、沢沿いの道で、木製の橋や階段が数カ所あり、気を付けて歩きたい。歩行時間も短く、変化もあって楽しいのでマイカーのある方はこちらの道の方がお勧めかもしれません。
登山口には駐車場もあり、仮設っぽいトイレもあります。

〇浜平登山口から車道を徒歩約20分、日帰り入浴施設「しおじの湯」があります。大人一人500円とリーズナブル。イノブタ料理も楽しめるようです。ここまで来るバスは一日3本、時間要チェックです。
難易度
Google Map
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  • おとな女子登山部

感想コメント

 西上州には『諏訪山』と名の付く山が二つあります。どちらも『ぐんま百名山』に選ばれており、一つは神流町と小鹿野町との境にある1207.4mの『諏訪山』。更にその西方約9㎞、十国峠街道(国道299号)を神流川沿いに登っていくと、もう一つの上野村の『諏訪山』がある。後者は日本三百名山の中の一座でもあり、今回の自分の目的の山でもあります。
 何しろ片道電車1時間半、ついで路線バス2時間と、下手なアルプスより遠いのではないかという上野村。アプローチだけで往復7時間。思い切らないと中々来れない山ですが、そろそろ日帰りで行ける二百名山、三百名山は登り尽くしつつあること、そして来るならコース的に雪が降る前に来たいなと思っていたこともあり、登りに来ました。しみじみ、来て良かったです。紅葉にはまだ早かったのですが、天気も良く、暑くもなくやや肌寒いくらいで丁度登山日和。他に誰一人会うこともない(温泉のお風呂場も独占でした!)静かな山歩きを堪能して来ました。唯一、カメラを忘れたので思うように写真を撮ることができなかったことが心残りです。
 日本二百名山、三百名山に拘っても仕方ないのは百も承知ですが。今後とも、休みや交通費等も大変ですが、車でないと行きづらい山とかも、(足もないですが)地道にやりくりしながら少しづつ目指して登って行きたいなと思っています。

フォトギャラリー

三笠山遥拝所の少し手前から見た三笠山(左)と諏訪山(右)

学園入口バス停風景。普通の住宅地。右には雑貨屋らしき店が開いていた。

(車道で少し道を間違えながら)林道を歩き登山口着。ここまでは車も入れる。やや荒れ気味なお堂の脇から登り始める。

急登にあえいで尾根に取り付く。ここの登りで高度を一気に稼ぐ。ここからしばらくは起伏の少ない道。このコースはトラバースか急登のどちらかと極端なコース。

簡単な鎖場。まだまだ序の口。

三笠山遥拝所。この裏の岩場が好展望なのだが、三笠山方面は樹が邪魔でよく見えない。少し手前で冒頭の写真を撮っておいて良かった。

遥拝所のすぐ先の梯子。まだトラバース中心だが少しづつ西上州らしい岩場の多い山歩きになってくる。

トラバース道は全体的に狭く斜め。切り立った所もあるので足元注意。

弘法小屋。屋根も壁も吹き飛んでいて、廃屋状態。休む所には適さず。ここから急登がまた始まる。

ハシゴや…

ロープのある岩場をひょいひょいと。難しくはないが、やや高度感があるので慎重に。

三笠山(下ヤツウチカズラ)が目前に。見てもカッコいい山。

三笠山頂上。登っても眺めもいい山。休憩するならここ。上州の奥深く、個性的な山々が目を楽しませてくれます。祠は閉じられていて、刀利天王の姿は見えず。

三笠山からいったん下る下りにあるロープのある岩場。一番の難所、かな。

登り返して諏訪山(上ヤツウチカズラ)山頂。三等三角点あり。到着、では帰ろう。

下りはロープも使って慎重に。

湯の沢の頭。登りは右手の斜めの道から登ってきた。左手のピークから浜平登山口へ下る。

湯の沢沿いに下るため、丸木の階段や橋を下って行く箇所も。滑りそう、腐って抜けそうでやや緊張。

浜平登山口。ここから車道を歩いてしおじの湯へ。

バスの時間の関係で、しおじの湯でイノブタチャーシュー麺を食べ損ない。代わりに高崎でデカい肉塊のチャーシュー麺を食べて帰りました。満足満足。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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