いざ!残雪期・西黒尾根

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投稿者
齋藤 千春
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日程
2014年04月01日 (火)~2014年04月01日 (火)
メンバー
他1名
天候
快晴
コースタイム
ロープウェイ駐車場(180分)ラクダのコル(120分)トマの耳(10分)オキの耳(100分)天神平
コース状況
 登り始めはザクザクの雪道が続きます。次第に締まってきますが、つぼ足だったので何度か足を取られ腰まで埋まってしまうことも。雪庇が大きく張り出しているのでルートを慎重に選ぶ必要があります。
 鎖場は岩と氷とのミックスで、アイゼンを駆使して登るのに苦労しました。ザンゲ岩を過ぎるとほとんど垂直に近い斜面で、ピッケルを確実に刺して一歩一歩慎重に登りました。ダブルアックスで登りたいと思ったくらいです。
難易度
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感想コメント

 昨夏登った西黒尾根を積雪期に登るとは思ってもいませんでしたが、谷川岳では珍しい快晴にも恵まれ、かなりハードでしたが登り応えのある山行となりました。

 初めの樹林帯は夏道の尾根の南側を登ります。朝日が背中を照らす上、無風なので夏以上に汗をかいたような気がしました。尾根に合流し、白毛門をバックに登るようになると、漸くマチガ沢から上がってくる風を感じられます。同時にせり上がる黒と白の岩壁はとても圧巻でした。

 雪質が徐々に変化していく様もとても面白いです。溶けて固まったギラギラの一見硬そうな雪面は、歩く度小気味良いパリンッという音がして、さながらクレームブリュレのカラメルを割っている気分でした。樹林帯が終わると、キックステップとポールの石突きが効かなくなったのでアイゼンとピッケルを装備しました。ここからは緊張の連続です。左翼に大きく張り出した雪庇、雪のついたナイフリッジ、すぐ近くで大きな口を開けるクラック、目の前の危険を慎重に一つずつクリアしていきます。一休みして自分が通過した場所を上から眺めると、よくぞ通ってきたたなと思うほど際どい形をしていました。

 そして素晴らしき青と白の世界。上越国境の名立たる山々が私の背中を後押ししてくれます。が非情の山は簡単にゴールさせてくれません。目指す双耳峰が大きくなるにつれ、傾斜がどんどん増していきます。初めて経験する角度を、アイゼンの前爪とピックのみで支えているという状態に妙に興奮しながら夢中で登り続けていると、いつしか傾斜が緩くなり見覚えのあるケルン道標が。「やった!ここまで来た!」と思わず拳を振り上げたくなりました。
 
 天神尾根からは沢山の人が登ってきており、冬期でもやはり「近くて良い山」は大人気です。風は少しありましたが、絶景を眺めながらお昼休憩をとりました。上毛三山、上州武尊、苗場や大源太、草津白根など夏にはガスで見えなかった景色が今日はこんなにもくっきりと!普通のカップラーメンが何倍にも旨く感じられました。

 下りの天神尾根は滑るようにスイスイ下れました。アイゼンはかえって足を取られて危険だと判断したので外すことに。天神の冬道はショートカットなので時間がかなり短縮できました。振り返って仰いだ西黒は端から見てもかなり急△頑張ったご褒美に帰りに谷川温泉で汗を流しました(*^。^*)

 

フォトギャラリー

白い双耳峰。

夏に命名した腰掛の木。

白毛門が後ろからせり上がる。

すんごい形の雪庇。

はまったら一貫の終わり。

厳剛新道と白毛門。

な…斜めだなあ。

ザンゲ岩から飛行機雲。

絶景が背中を後押し!

ここまで来れた~

エビのしっぽいただきます。

雪の華が咲く。

頂上には沢山の人。

絶景かな。

オキから見たトマ。

平標、仙ノ倉山。

西黒全貌。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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